吉原彼岸花〜久遠の契り〜フルコンプ 総評
ずっとずっとプレイしたかった吉原彼岸花。
PC版とSwitch版でどちらを買うか悩んだのですが、辰吉のルートがあるということでSwitch版を。でもPC版も絶対プレイしたい!と思わせられる、かなりの良作でありました!!!
個人的に最近遊郭史に興味があり、用語集や資料集を読み始めているけれど、本作はかなり史実に近い設定でシナリオが練られているなと感じました。
遊郭、花魁設定の乙女作品はぼちぼちあるものの、遊女だけど処女だといった「そんな馬鹿な…」という設定のものも見受けられる中、煌びやかなだけの世界ではない、吉原から逃げられない遊女が上手く描かれており、すごく好感が持てます。
【総合】
★★★★★
【シナリオ】
★★★★★
【キャラクター】
★★★★
【糖度】
★★★★★
【スチル、立ち絵、背景】
★★★★
【音楽】
★★★★★
【システム】
★★★★★
文句なしの神ゲーですね!(´;ω;`)
シナリオはよく練られており、ベストエンドもバッドエンドもどれも作り込まれているなぁと感じました。
用語がたくさん出てきましたがボタン一つで解説が見られますし、次の文で説明があったりしたので勉強になりました。次に同じ単語が出てきた時に意味を理解して読めたくらいには、すんなり頭に入る文章だったかなと。
ライターである葉月エリカさんのシナリオは初めて触れたのですが、比喩表現やメタファーが凄く好みで妖艶さと美しさがあり、葉月さんが書かれているTL小説も読みたいなと思います。
キャラクターも皆個性があり楽しかったです。ベストとバッドの落差というかギャップも良かった。バッドは狂う人が多かったですし。
でも地雷な人はめちゃくちゃ地雷だろうなと笑
シリアスで重めな作品ではありましたが、糖度は高かったです!PC版はまだプレイしていないので比較は出来ないけれど、かなりギリギリのところまで収録してくださっているように思います。
CERO D作品の中でもトップクラスでえろい気がする。
スチルは各キャラ16〜20枚ほど。どのグラフィックも綺麗でたくさんスクショしました!
キャラのエンドを見ると線画(?)のスチルなどが追加されたり、本編で見られるスチル以外も多くありとても満足です(*´ω`*)
個人的にいいなぁと思ったのはセリフの途中でキャラの立ち絵の表情が変わるところですね!よりキャラの心情が伝わりやすかったと思います。
音楽もとても素敵でした!印象に残るものが多く、『花魁』『朔夜』『楽しい思い出』『悲しみ』『恋愛意識』『情熱』『幸せの瞬間』『自鳴琴』『道連れ』が特に好きでした。
サントラ買おうと思ったのは蝶毒以来です!
システムはプロトタイプさんなので快適以外の何物でもないですね!スワイプ一つで選択肢を前後にスキップ出来ますし、既読スキップの速度も速いし、ボイス保存出来るし。
もうこの世のゲームのシステムは全てプロトタイプさんにお願いしたいと思うくらいの快適さです!いつもありがとうございます!
どのキャラも楽しめましたし好きになったのですが、本命は辰吉、僅差で彰人さんかなぁ。
プレイ前は朔夜が気になってましたがもちろん朔夜も予想以上に可愛くてたまらなかったです(*⃙⃘´꒳`*⃙⃘)
好きなベストエンドは彰人さんの『子守唄』、バッドエンドは惣さんの『遠い日の約束』。
大号泣したのは辰吉の『くちづけ』。
真相ベストの『彼岸花』はもう嗚咽が漏れる程泣きました。
個人的に近年稀に見る名作だったと思います。本編終わった後は余韻が凄すぎて感情が追いつきませんでした。
全て終わった後にOPを見ると泣けます。歌詞の意味も映像の意味も分かるので。
蝶毒が好きな人はハマると聞いたのですごく楽しみで期待値が高かったけれど、その期待を遥かに超えましたね。
えげつない展開やバッドエンドが多かったのも舞台が吉原遊郭だということを思い知らされたというか。
まさに『遊女の恋は命懸け』でした。
PC版もプレイしたいと思います。
最高の作品に出会い、心が震えました。ありがとう吉原彼岸花!