吉原彼岸花〜久遠の契り〜 伊勢屋惣一郎 感想


さて、ついにきました。序盤で助けてくれた伊勢屋さん、一体どんな人なのか。

お顔がとっっっっても好みなのでスチルが楽しみでした笑


※ここからはネタバレ注意です!!!!!













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*伊勢屋 惣一郎(CV.中澤まさともさん)


何度でも言いますが惣さんのお顔がめちゃくちゃ好みで!!泣きぼくろもいい!素敵!

辰吉ルートでは思わず煙たがってしまったりしまわなかったりした私ですが、惣さんもすごく可哀想な人なんです…。惣さんルートやると他のキャラと幸せになるのがちょっと申し訳なくなるくらいには…_| ̄|○



幼い頃に両親を亡くした惣さんは凛ちゃんの家、清州屋に引き取られました。本当の両親のように優しく温かい夫婦に自分の後を付いて回る可愛い女の子。二人で遊ぶ日々もお互い楽しそう。

しかしある日惣さんは染物屋へ奉公することになり、清州屋から離れることに。寂しいと泣く凛ちゃんに口付けを落とし、「いつか必ず迎えにきて、君をお嫁さんにするから」と約束します。


そう、凛ちゃんの初恋相手の幼馴染は惣さんです!アツい展開キタ━(゚∀゚)━!

1回目の登楼では九郎助稲荷で助けてくれた人だということしか分からなかったのですが、2回目の登楼で彼があの惣一郎だということが分かりました。あの日の約束通り、凛ちゃんを迎えに来てくれたのです。


惣さんと再会し、嬉しい反面彼と深い仲になることが怖いと思ってしまう凛ちゃん。

桜華屋に来たばかりの頃、両親と惣さんに手紙を書いた。しかし姐さんと客の閨での行為を見た凛ちゃんは遊女の仕事がどういうものかを目の当たりにし、理解してしまう。


(あんな気持ち悪いことをする私を、惣さんはきっと嫌いになる……--)


惣さんには言えないと書いた手紙を破り捨ててしまいます。

自分の境遇がどうしようもなく惨めで恥ずかしいものに感じられ、惣さんとはもう二度と顔を合わせられないと思ってしまったのです。

好きだった惣さんに蔑まれ、汚いと思われることだけは耐えられないから。

それなら自分のことは死んだものだと思ってくれる方がいい。


凛ちゃんは『迎えに行く』と言ってくれたあの日の想い出と惣さんの気持ちだけは、心の奥の綺麗な場所で守っていくと誓うのでした。


凛ちゃんにとっても、惣さんにとってもあの約束は清いものなんですね…(;_;)



そんな葛藤の間に3回目の登楼を迎えてしまう。けれど惣さんは凛ちゃんを抱くことはせず、凛ちゃんが眠りにつくまでそばにいてくれたり、それ以降もお話をするだけで決して手は出さない惣さん。

惣さんの凛ちゃんへの気持ちを知っているとここら辺は本当に惣さんよく頑張ったと💮💯をあげたい。時雨さんルートだと普通に3回目で抱いちゃってるのにw



けれどある日、凛との約束を果たす為にここに来たのだと告げられます。それは嬉しい。

しかし日の当たる場所をずっと歩いてきた惣さんとは違い、数えきれないほどの男に抱かれ、汚いことも恥ずかしいことも嫌という程知ってしまった凛ちゃん。


「君が好きだ。ずっと好きだった」

「もうなんの苦労もしなくていい。--俺と一緒にここを出よう」


という惣さんの真っ直ぐな求愛に喜びよりも違和感を感じてしまいます。


「惣さんはなんにもわかっていない。私はもう、惣さんの知ってる私じゃない……!」

「惣さんは、吉原に来ていい人じゃない。こんな場所で働く女と関わるような人じゃないの」

「お願い、帰って…ここにはもう来ては駄目」

「惣さんだって、わかってるでしょう?夜になるたび、私がこの部屋で何をしているのか……」

「私は………汚いの」

「惣さんにふさわしい女なんかじゃ……っ!」



凛ちゃんがどんなに花魁として誇りを持っていたとしても、それでも囚われてしまっている境遇を好いている人には見られたくない…それは当然ですよね。好きでない人と、しかも一人二人ではなく何人もとそういうことをしていることを知られてしまうって、自分に置き換えるとかなり辛い。真っ直ぐに目も見れなくなっちゃいますよね…。



しかしそう言う凛ちゃんに口付けをする惣さん。



「--………綺麗だよ」

「俺の目に映る凛は、いつだって綺麗だ」

「だから自分を卑下しないで」



惣さん。゜(´∩ω∩`)゜。

たとえそういう行為を行っていたとしても、凛ちゃんの心根はあの頃と同じく真っ直ぐで綺麗なままだと惣さんは分かっているのですね。本質は変わっていないと。


二人は晴れて両想いに。

毎日毎日惣さんのことばかり気にかける凛ちゃんは恋する乙女効果(?)で綺麗に。喜蝶さんもからかう、けれど時雨さんにバレたら大変だから気をつけなよと忠告してくれます。

本当にこの作品は喜蝶さんの明るさと味方でいてくれる優しさに助けられますね!喜蝶さん、大好きです(;_;)


しかしある日内証へ呼び出され、時雨さんから惣さんの出入りをしばらく控えさせて貰うと告げられてしまいます。

最近の凛ちゃんは惣さんが登楼する際は廻し(一晩で複数人の相手をすること)をせず、惣さんばかり相手していることで馴染みの客は店を変えると言っている人もいるとのこと。

客は惣さんだけではなく、古くから桜華屋を支えてくれている客もいる中で確かにそれは良くないのもまぁ分かる。でも素直にそうですねと言えないのは時雨さんを私が疑いまくっているからなのだろうかw


言い返しては不利になってしまうと悟った凛ちゃんは受け入れることに。しかし会えないだけではなく、文を送ることも禁じられてしまい、連絡手段もない。


惣さんに会えないことで元気を失くしていく凛ちゃん。心配する柚ちゃんですが、『柚ちゃんは伊勢屋様が怖い。千早花魁といる時は優しく見える。でもときどき、ふっと何もない顔をする。』と言います。

柚ちゃん、私も全く同じこと思ってたよ……やっぱり柚ちゃんは私が身請けするしかry

柚ちゃんは人の本質を見る目を持っていますねぇ。



喜蝶さんの計らいで惣さんが商談をしているという場所へ行くことが出来た凛ちゃん。一目でも姿を見られればと中を覗くのですが、聞こえた惣さんの声は自分の前での彼のものとは全然違う冷たい声。物騒な会話。凛ちゃんはその場を後にします。


惣さんの登楼が禁じられ一ヶ月。辰吉から手紙を渡され、指定された出会い茶屋へ。

(おそらく共通バッドだと思うのですが、そのエンドだとそこにいたのは惣さんではなく時雨さんになります。恐怖。そのエンドの感想は後程。)



久々に会った惣さん。凛ちゃんはこの間自分が見た事を話す。渋った惣さんですが、自身のことを話し始めます。


惣さんの仕事である廻船問屋。これは実は表向きであり、裏では抜け荷(密貿易)をやっているのでした。幕府禁制の品を異国から輸入し、密かに売り捌き莫大な利益を得ている。犯罪なのです。


「親も金も人脈も、なにも持っていない俺がのし上がってくるには、こうするしかなかった」


昔の惣さんは曲がったことが大嫌いだった。その彼が犯罪に手を染める理由、全ては大金を得て凛ちゃんを迎えに行くため。

しかしどんな理由があれど、やっていることは大きな犯罪。役人にばれてしまえば死刑は免れません。二度と惣さんと会えなくなってしまうと止めるように説得する凛ちゃん。

けれど、


「抜け荷の他にも、凛には聞かせられないようなことを、手当り次第にやってきたんだ」

「だけど、もし時間が巻き戻っても、俺はきっと同じことをするよ」

「馬鹿正直に生きて、凛のことを想い出にするしかない人生より」

「どれだけ泥にまみれても、こうして凛を抱きしめられる道を選ぶ」


「……君が好きだ」

「自分のやってきたことに反吐が出そうになっても、凛のことを思えば耐えられた」

「いつか報いがあるんだとしても、許される限り凛のそばにいたい」

「俺が欲しいのも、守りたいのも--本当に凛だけなんだ」



惣さんにとっても幼い頃の約束は綺麗なもので、でも凛ちゃんはしまっておこうとしたけれど惣さんには絶対に守って実現すると誓った生きる糧だったのかな。惣さんの執念が凄い…。゚(ノдヽ)゚。


自分のことを深く想ってくれているが故の行動であったと知った凛ちゃん。「こんな俺は嫌いになった?」と聞かれたけれど、どんな惣さんも受け止めると告げるのでした。


その後辰吉が惣さんの部下で、凛ちゃんの様子を報告する為桜華屋へ潜り込んでいることが告げられます。凛ちゃんが商談中の惣さんの会話を聞いたあの日から、もやもやと悩んでいた姿もずっと見てきた辰吉。

「最近のあなたは、ずっとつらそうな様子だったので………今の方が、千早花魁らしいです」


うああああん辰吉いいいい(´;ω;`)(´;ω;`)

今まで見守ってくれてたんだね、ありがとう。優しい……優しいよ辰吉……すき……(´;ω;`)



ここからがドキドキな展開。

時雨さんに凛ちゃんを身請けしたいと伝えるも凛を手放す気はないと断られた惣さん。自分に聞きもせず勝手に結論を告げたことを詰め寄りに内証へ行ったものの、時雨さんは惣さんが犯罪に手を染めていることを知っていたのでした。そんな人の元に凛を渡すわけにはいかないと。凛の為を思ってのことだといいます。

けれどその夜時雨さんとお菊さんの会話を聞いてしまった凛ちゃん。時雨さんは自分のことはお金儲けの道具だと思っているとショックを受ける。


翌日、桜華屋に役人が訪ねてきて惣さんのことを聞かれる。抜け荷の件が漏れてしまったのです。凛ちゃんは何も知らないと、惣さんを庇う。しかし惣さんは行方をくらませて連絡も取れない状況。


そこで辰吉から惣さんに何かあったと思われる際に落ち合う予定の場所がある。自分が手引きするからそこへ行こうと伝えられます。

けれど惣さんの元へ行くことは吉原の外へ出るということ。罪を犯すことになる。でも凛ちゃんは惣さんと一緒になる道を選ぶのです。


朔夜ルートでも辰吉ルートでも『逃げる』展開は心臓が縮こまりますね…。平和に幸せになりたい…w


辰吉に手引きしてもらい待ち合わせ場所へ向かうのですが、その途中追っ手に右腕を切りつけられ怪我をしてしまう凛ちゃん。それでも前へと進みます。追っ手を引き受けて凛ちゃんを先に行かす辰吉かっこよすぎる。



船着き場に着くとそこには惣さんの姿が。やっと再会出来た……と思ったのに時雨さんとその遣いが現れます。辰吉とこそこそしていることにも気付いた上で泳がせていた模様。役人に惣さんのことを密告したのも時雨さんでした。

「そんな汚い男から離れてこっちへ来なさい」

と言う時雨さんに「お前がそれを言うのか!」と惣さんは激怒。



そう、凛ちゃんの両親を自殺に追いやったのは時雨さんだったのです。

幼い凛ちゃんに目をつけ、凛ちゃんを手に入れる為に清州屋を江戸に出店させるも、手下に火をつけさせ多額の借金を負わせる。

借金を返す為に凛ちゃんを吉原に売ることを勧めたが優しい両親は大事な娘を吉原になど売れないと反対した。だが膨らむ借金。

両親は惣さんに『凛を頼む』と手紙を送り、惣さんが駆け付けた際にはもう凛ちゃんは吉原へ売られていた後だったと。


本当の息子ではない自分にも優しく、そして可愛がってくれた凛ちゃんの両親。惣さんにとって時雨さんは自分から何もかもを奪った憎い相手なのでした。



凛ちゃんの両親の件に時雨さんも(悪い意味で)関わってるだろうなとは思っていたけれど想像以上に酷かった……:(;゙゚'ω゚'):


信じられない凛ちゃん。けれど自分は両親が首を吊って亡くなっているところを目の当たりにしていたことを思い出します。ずっとずっと、記憶の奥に閉じ込めていたんですね…。


時雨さんの手下6人を拳銃で撃つ惣さん。そして銃口を時雨さんへ向けます。

けれど銃弾は6発しか込められない。6人を撃ってしまったのだからその銃はただの飾りだと時雨さんは笑みを浮かべ自分も懐から拳銃を取り出し惣さんに向ける。

だが響いた銃声は2つ。直後、時雨さんが倒れます。

実は先程6人を撃った際、2人を1発で仕留めており銃弾はまだ一発残っていたのです。惣さん銃の扱いうまっw


今度こそ時雨さんを殺そうとする惣さん。けれど手下たちを殺さなかったのも惣さんが過去に人を手にかけて悔いているからでしょうと。これ以上自身を傷つけないで。と凛ちゃんが口付けをして止めます。

自分を想ってくれる凛ちゃんに落ち着きを取り戻した惣さんは銃を下ろす。すると辰吉が現れ、二人は船に乗って時雨さんの前から姿を消すのでした。


この後辰吉は大丈夫なんだろうか……|ョω・`)




*バッドエンド「誰にも譲らない」

惣さんと会えなくなり心ここに在らずの凛ちゃんは失墜し、花魁でなくなってしまう。その代わりに春雲という遊女がお職の座に。

お職時代とは全く違い民度の低い客ばかり相手をしていた為、追い討ちをかけるように梅毒(性病)にかかってしまった凛ちゃんは煌びやかであったお職時代を思い返し、春雲の喉を刀で切り裂いてしまいます。


喜蝶さんや辰吉が駆け付けた中、返り血を浴びた状態で春雲の着物を羽織り、

「私を誰だと思ってるの!?私がこの店のお職なのよ!」

と叫んでいる凛ちゃん。

恐ろしく狂ったその姿は誇り高き優しい桜華屋の千早花魁の見る影もなかった。このスチルがまぁ怖い……こんな凛ちゃん見たくなかった…。


「私が一番なのよ!お職の座は誰にも譲らない!絶対に……!」




*バッドエンド「奈落の果て」

船着き場での対峙。ふらついた時雨さんを心配し駆け寄る凛ちゃんでしたがそれは凛ちゃんを惣さんから引き離す為の芝居。


「他の男のもとへ行かせるくらいなら、今ここで殺してあげよう」


刃物を首に当てられた凛ちゃんは時雨さんの手から逃げる為に惣さんから貰った簪で時雨さんを刺します。

しかし聞こえたのは断末魔のような苦痛な声。右肩に突き立てようとしたはずが、手元が狂い、刺してしまったのは時雨さんの右目だったのです。痛い。痛すぎる。想像して吐きそうになった。


ただでさえ時雨さんの左目は自分のせいで失ってしまったと思っているのに、右目まで自分が奪ってしまった。絶望する凛ちゃんは時雨さんの傍にいようとします。


惣さんとは一緒に行けない、時雨さんの目になると告げる凛ちゃんに惣さんは豹変。

「ならそいつを一緒に飼おう」


一年後、琉球のとある屋敷で惣さんの妻として暮らす凛ちゃん。外には出られず使用人にも話しかけてはなりません。

何も見えない時雨さんの前で事に及ぶ二人。


「凛が俺だけのものだってことを、そいつは毎晩突きつけられて生き地獄を味わうんだ」


見捨てられない恩人と壊れきった恋人。どちらの手も離せないまま、奈落の果へと三人で堕ちてゆくというエンドでした。


これは惣さん可哀想ですね……。自分以外の男を凛ちゃんが選ぶにしてもよりによって憎き敵である時雨さんなんですもんね。PC版だとこのエンドのえろが凄いと聞いたので気になります(小声)




*バッドエンド「遠い日の約束」

逃亡生活中、あの日右腕を刀で切られた凛ちゃんは破傷風になってしまいます。

どんどんと体調が悪くなっていく凛ちゃんは故郷の駿河に行きたいと惣さんに言う。


そしてきたのは二人で過ごしたあの湖。


『絶対に迎えに行くから』

『待ってる……ずっと待ってるから、きっといつか迎えに来てね……』


「--あの約束を、叶えたいと思ったんだ」

「凛が--欲しかった。凛だけが、欲しかった」

「金も、店も、地位も、そのためだけに死にもの狂いで手に入れた」

「何もかも失っても、凛さえいればやり直せる」

「泥の中を這いずり回っても、この手が血にまみれても、凛だけは幸せにしてみせる」

「そう、誓ったのに--……」



他の男の元へ行くのも苦しいけれど、この世から凛ちゃんがいなくなってしまうって、凛ちゃんの為に生きてきた惣さんにとってどれだけの絶望だったのでしょう。想像してもしても追いつかない。



「……ごめん」

「巻き込んで、ごめん」

「守れなくて、ごめん」

「助けられなくて、ごめん」

「君のことを好きになって……ごめん……」



(´;ω;`)

もし自分があの日吉原に行かなければ。凛ちゃんの前に現れなければ。危険な状況になった際凛ちゃんを諦めていれば。凛ちゃんの為に犯罪に手を染めなければ。…凛ちゃんを好きにならなければ。

そうすれば自分の傍に凛ちゃんを置けなくても、吉原から抜けられなくても凛ちゃんは死なずに済んだのかもしれない。惣さんの後悔が痛い程伝わってきました。


意識がある中での入水自殺は苦しいからと、凛ちゃんだけは苦しまないように首に手をかける惣さん。


「好きだよ……ごめんね……大好きだ………」

「もしも、生まれ変われたら……」

「どんなに離れていても、何もかも忘れていても……きっと君を見つけ出すよ--」



どちらかが生き残らないよう二人を結んだ帯。その赤は、まるで赤い糸のようでした。


二人が沈んでいくのが想い出の湖というのもだけど、吉原で惣さんが凛ちゃんに送ったオルゴールの曲がバックで流れるのが本当にずるい(´;ω;`)

本作のバッドエンドの中でも個人的に一番好きなエンドでした。悲しい、けれど美しいと感じてしまう心中だった。



*ベストエンド「鬼灯笛」

船に乗り込み時雨さんから逃げる二人。辰吉が二人を見送ってくれるのですが、

「どうかお気をつけて--いえ」

「お幸せに」


という辰吉に涙(;_;)辰吉ルートやっちゃうとつらあああい(;_;)でも惣さんが真っ当なら辰吉は諦められるのかな…。


船の上から時雨さんを見つめる凛ちゃん。

常に大人らしく悠々としていた彼が今は小さく見え、吉原で生きてきた10年はなんだったのだろうと空しくなる。けれどすぐに前を向いて顔を上げます。


「(大丈夫--やり直せるわ、どこからだって)」


惣さんと二人ならば、どこまででも歩いていけるのだと。

"かけがえのない、守りたい者を得た人生は、ただそれだけで愛しい。"


すごく良い言葉だなぁと思いました。守りたい人がいれば強くなれるんですね。



あれからも逃亡生活を続ける二人。けれど抜け荷からは足を洗い、二人で真っ当な仕事をしています。

とはいえども、過去に犯した罪は消えない。追っ手が近付いた気配がすれば、仕事も住む場所も変え別の所へ逃げるのです。


移動している最中、鬼灯笛を作ろうとするが上手くいかない凛ちゃん。昔と変わらず上手く作れない姿を見てあとで教えてあげると笑う惣さん。

そして外だというのに盛っちゃう惣さんwおい!!w


「俺を狂わせるのも、正気に返してくれるのも……きっと凛だけだ」

「三年前、桜華屋を殺そうとしたあのとき……凛が止めてくれたから、俺はまだ人でいられる--」

「目的の邪魔をする相手は、誰だろうと消すつもりだった」

「凛にもう一度会って、吉原から連れ出すためなら、どんな犠牲でも払うつもりでいたよ」

「だけど多分……凛の言う通り、俺は平気なふりをしてただけだった」

「もうこれ以上、鬼のような真似はしたくないって、きっと無意識に願ってた……」


けれど今はもう大切で何よりも欲しかった凛ちゃんがそばにいます。

過去を悔やみ、もがき苦しんだとしても縋りつける相手がいる。それだけで二人は明日もまた笑っていられるのです。


十年間凛ちゃんの為に生きてきた惣さんと、心の奥底で待っていた凛ちゃん。

二人の約束が果たされて良かった。惣さん、良かったね!!!




✩。* *。✩


他のキャラも凛ちゃんを深く想ってくれてますが、もはや執念をも感じる惣さん。

蝶毒の真島と斯波さんを足した感じで私が凄く好きな境遇の人だなぁと…思ったんですけど……あれ??なんだか本命になる気はしない……( ˙-˙ )なんでなんだろう。

でももちろん惣さん好きですよ!お顔なんかは本作で一番好きです!!


十年前の約束を果たしにきてくれ、吉原から連れ出してくれるなんてめちゃくちゃヒーローなのに凛ちゃんが好きすぎるが故に自ルート他ルート問わず歪んでしまう惣さんはめちゃくちゃ18乙女向きのキャラ(?)だなぁと思いました笑



バッドの『遠い日の約束』が凄く好きでしたね……。どうか来世では吉原の外で、真っ当なお仕事をして普通の暮らしの中、幸せになってほしい。